続いてパ・リーグ。首位打者部門では、セ・リーグ同様に2年連続でタイトルを獲得した選手が近年はおらず、02、03年の小笠原道大(当時日本ハム)が最後。その意味でも、昨季打率.322で自身初の首位打者に輝いた秋山翔吾(西武)の2年連続の首位打者獲得に期待が高まる。すでに打撃は職人の域で、よっぽどのことがない限り打率3割を下回ることはないだろう。その最大のライバルになるのが近藤健介(日本ハム)。昨季は6月初旬まで打率4割をキープ。ケガで離脱した悔しさを晴らせるか。「秋山vs近藤」。高いレベルでの争いを繰り広げた中で、夢の4割打者誕生も期待したい。

 本塁打王争いでは、この2年はレアード(日本ハム)が39本、デスパイネ(ソフトバンク)が35本と外国人勢がタイトルを獲得。この2人に加えて、ペゲーロ(楽天)、ロメロ(オリックス)、マレーロ(オリックス)らも力を持っているが、日本人選手の代表として昨季後半戦に大ブレイクした山川穂高(西武)に期待。今季オープン戦では16試合で2本塁打、打率.136と苦しんだが、開幕後にどうなるか。山川自身のキャリアにおいて非常に重要なシーズンになる。そのほか、昨季31本塁打の柳田悠岐(ソフトバンク)、フルシーズンで働ければ可能性のある吉田正尚(オリックス)も候補になるだろう。

 打点王では、首位打者、本塁打王の候補にも挙げられる柳田が本命だと言える。チャンスでの強さが魅力で、昨季の得点圏打率は.379を誇った。対抗には、昨季103打点のデスパイネ、不振からの巻き返しを図る中田翔(日本ハム)の名前が挙がる。首位打者候補の秋山、近藤の2人も一定以上の長打力を備えており、スラッガータイプの選手が停滞すれば、一気に打点王争いの先頭に立つ可能性もある。