気温50度超えのスーダンでへき地医療支援 外務省を辞めた日本人医師の「覚悟」 (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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気温50度超えのスーダンでへき地医療支援 外務省を辞めた日本人医師の「覚悟」

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井上和典dot.#ライフ#働き方#病院
川原尚行医師「失敗なんぞ恐れるに足らず。勇気ひとつぶら下げれば」

川原尚行医師「失敗なんぞ恐れるに足らず。勇気ひとつぶら下げれば」

 医師を目指すうえで、覚悟を決めた瞬間がある。医学部志望生向けのAERAムック『AERA Premium 医者・医学部がわかる2018』では、アフリカのへき地医療の整備に取り組む、特定非営利活動法人ロシナンテス理事長の川原尚行医師に、医の道を選択する「覚悟」を尋ねた。

*  *  *
 気温が50度に達することもある。強く焼き付けるような日差しが痛い。

 アフリカ北東部スーダンの首都、ハルツーム。非常に過酷な環境のこの地で、巡回診療などの医療活動に携わる医師がいる。

 特定非営利活動法人ロシナンテス理事長の川原尚行医師。

 外務省の医務官としての経験を生かし、現在、スーダン国内を中心としたアフリカの無医村地域に「医」を届けようと、日々、額に汗する。

 近年、日本でも問題視されている医師の不足や偏在。だが、ハルツームはスーダンの首都圏であるにもかかわらず、医療が利用できない無医村がたくさんある。

 そこで安心できる医療を行おうと、巡回診療を運営する。時には自ら遠い村に赴き、現地の人の思いを聞き、医療の現状を把握する。砂漠や舗装されていない道のりがひたすら続くので、高校時代にラグビーで「花園」を目指した大柄な体つきでも、疲れがないといえば嘘になる。

 だが、52歳になった現在も、やめようとはしない。そこまでしてスーダンに駆り立てられるものとは――。大きく見開いた眼差しに、強い意志が光る。

■医療のインフラを整備。アフリカのへき地医療

――アフリカに渡った経緯を教えてください。

 九州大学大学院医学系研究科修了後、外務省に入局して医務官として勤務しました。最初の赴任地がタンザニア。1年で帰ってくる予定が、結果3年半も滞在できました。患者さんは現地在留邦人ですが、日本人旅行者も多く、マラリアに罹患したりキリマンジャロで高山病にかかったりした人もいましたね。

――初任地がタンザニアで不安はなかったのですか。


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