そんな真摯に歌う姿に足を止める人がひとりまた一人と増え、気がつけばライブをやると人で埋め尽くされるほどに。いつしか彼女はショッピングモールの歌姫と呼ばれるようになった。

「『サクラ ~卒業できなかった君へ~』という曲は、決して卒業するということが当たり前ではなくて、中には色々な理由で卒業できない方もたくさんいて、実際に全国を回っていると同じ想いをされてる方も多いというこを感じました。そんな想いを曲にしたパーソナルな曲です」

 半崎さんが発信と、受信を繰り返していくうちに、イベント後のサイン会でも、一人一人と対話をして、触れ合うことを大切にしている半崎さんは何時間でも、最後に並んでる人まできちんと向き合う。

「サイン会も私には皆さまの思いを受け止められる大切な場所。毎回数時間くらいはかかってしまうので、皆さまには待たせてしまい申し訳ないんですが、それでもサイン会は、私の中ではこれからもかわらずやっていきたいと思います」

 数時間にわたるサイン会では涙することや、涙し合うこと、大笑いすることも。

 半崎さんは全員に寄り添い、対話することで、想いを沈殿させて、歌で届ける!

 その歌を、ステージから放つ体に染み込んでくる歌声やメッセージ性の強い歌詞、生き方そのものが溢れ出ている。(新津勇樹)