古賀茂明「テレビが絶対に報じない福井照・沖縄北方担当相の深刻なスキャンダル」 (2/5) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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古賀茂明「テレビが絶対に報じない福井照・沖縄北方担当相の深刻なスキャンダル」

連載「政官財の罪と罰」

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著者:古賀茂明(こが・しげあき)/1955年、長崎県生まれ。東京大学法学部卒業後、旧通産省(経済産業省)入省。国家公務員制度改革推進本部審議官、中小企業庁経営支援部長などを経て2011年退官、改革派官僚で「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。元報道ステーションコメンテーター。最新刊『日本中枢の狂謀』(講談社)、『国家の共謀』(角川新書)。「シナプス 古賀茂明サロン」主催

著者:古賀茂明(こが・しげあき)/1955年、長崎県生まれ。東京大学法学部卒業後、旧通産省(経済産業省)入省。国家公務員制度改革推進本部審議官、中小企業庁経営支援部長などを経て2011年退官、改革派官僚で「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。元報道ステーションコメンテーター。最新刊『日本中枢の狂謀』(講談社)、『国家の共謀』(角川新書)。「シナプス 古賀茂明サロン」主催

沖縄北方担当大臣に就任した福井照・元文部科学副大臣 (c)朝日新聞社

沖縄北方担当大臣に就任した福井照・元文部科学副大臣 (c)朝日新聞社

【写真1】自民党から在京テレビキー局の編成局長と報道局長宛てに送られた圧力文書

【写真1】自民党から在京テレビキー局の編成局長と報道局長宛てに送られた圧力文書

【写真2】福井照氏が報道ステーションプロデューサーに宛てた文書

【写真2】福井照氏が報道ステーションプロデューサーに宛てた文書

 萩生田氏は、当時、自民党総裁特別補佐も務める安倍総理の側近、福井氏も自民党の報道局長、党のマスコミ対策責任者だ。つまりこの文書は、安倍晋三自民党総裁に代わって発出されたと受け取れる。現に 安倍総理も、表向きは自分自身の直接の関与を否定しつつも、その内容は問題ないとして、要請そのものを肯定している。

 文書の宛て先の一つである報道局長は、各テレビ局のニュース番組などを担当する責任者だが、編成局長は、報道番組だけでなく、バラエティやドラマ、音楽などあらゆる番組を含めて番組編成全体を統括する責任者だから、編成局長宛ての文書は、テレビ局内の全番組へのメッセージという意味を持つ。

 つまり、ニュース番組のキャスター、コメンテーター、スタッフだけではなく、それ以外のすべての番組関係者が直接・間接にこの文書の圧力を受けたということだ。現に、その後は、あらゆる番組で、政治ネタ、とりわけ安倍政権を直接批判するネタが極端に減り、朝のワイドショーでのコメンテーターの発言は異様なまでに与党批判を避ける形になってしまった

●「公平中立」の裏に隠されたテレビマンならわかる具体的な「命令」

 文書には、タイトルのとおり、これから選挙なのだから、「公平中立」と「公正」な放送を心がけるようにと書いてある。公平中立や公正は、抽象的レベルではあまり異論がないかもしれない。一般の人が見れば、当たり前だと感じるように書いてある。だがそこには、テレビ関係者ならわかる「本当の意味」が込められていた。

 この文書を一見して驚かされるのは、A41枚という短い文書の中に、「公平中立」、「公正」、「公平」という言葉が13回も繰り返し強調されていることだ。これだけしつこく言うからには、相当の“ 思い入れ” があるのだろう――受け取る側はそう思う。

 しかも、抽象的な要請だけでなく、「出演者の発言回数及び時間等」「ゲスト出演者等の選定」を公平中立にとか、「テーマについて特定の立場から特定政党出演者への意見の集中などがないよう」「街角インタビュー、資料映像等」が偏らないようにと具体例を挙げて、要請を行っている。

 こうした問題について、自民党安倍政権は以前からテレビ局に対してことあるごとに文句をつけていた。私自身も経験したが、ゲストコメンテーターの選定について、自民党の関係者が番組放送直後に政治部の記者などにクレームをつけているということを、多くのテレビ局の関係者から聞いている。


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