2015年春のジャクソン・ブラウン日本公演の直後、六本木の国立新美術館でマグリット展が開催されていたことをご存知だろうか? 最終日に足を運んだ僕は、『レイト・フォー・ザ・スカイ』を聴きながら(もちろんイヤフォンで)ずっと「光の帝国」の前で立ちつづけた。怪しいオッサンと思われたかもしれないが、僕にとってそれは、なんとも表現し難い至福の体験だった。(音楽ライター・大友博)

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大友博

大友博

大友博(おおともひろし)1953年東京都生まれ。早大卒。音楽ライター。会社員、雑誌編集者をへて84年からフリー。米英のロック、ブルース音楽を中心に執筆。並行して洋楽関連番組の構成も担当。ニール・ヤングには『グリーンデイル』映画版完成後、LAでインタビューしている。著書に、『エリック・クラプトン』(光文社新書)、『この50枚から始めるロック入門』(西田浩ほかとの共編著、中公新書ラクレ)など。dot.内の「Music Street」で現在「ディラン名盤20選」を連載中

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