五輪会場ではタクシーを待つ人で長蛇の列(撮影・田中将介)
五輪会場ではタクシーを待つ人で長蛇の列(撮影・田中将介)
締め出された外国人がボランティアに抗議する場面も(撮影・田中将介)
締め出された外国人がボランティアに抗議する場面も(撮影・田中将介)

 金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の妹で、代表団の一員として韓国を訪問している金与正(キム・ヨジョン)氏は10日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と会談し、親書を手渡した。

【金正恩氏の特使としてやってきた妹、金与正氏はこちら】

 与正氏は「私が特使。金正恩委員長の意思だ」と言い、親書には、兄の金正恩氏が南北関係の改善のため、「可能な限り早期」の首脳会談を希望している、と書かれていたという。

 しかし、文大統領には北朝鮮との関係改善より、まず、目の前の平昌五輪(ピョンチャン)の改善に取り組んでもらいたいものだ。

  開幕したばかりの平昌五輪の会場は連日、大混乱している。開会式が終わった9日夜には、スタジアムから観客らが一斉に溢れ出て、シャトルバスに乗り切れず、バスを待つ人々の長蛇の列が200メートル以上、できたという。

 江陵の五輪会場では10日もトラブルが起こった。入場(エントランス)チケットは午後3時には売り切れとなり、再入場も不可能とされ、締め出される外国人が続出。

 カナダ人がボランティアらに中に入れるように抗議したものの、「何もできません」と断われ、呆然としていた。エントランスチケットを求める人で夕方、ごった返した。

「中に入らないと、公式グッズなどのお土産を買う場所もほとんどなく、会場内で行われるフェスやスポンサーの体験コーナーなどにも行けません。あんまりだ」(訪れた日本人観光客)

 競技のチケットは10日、そして11日分も全て売り切れだという。五輪会場の入場券は現金(ウォン)とVISAのみで、他会社のクレジットカードは使えない。

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