年収420万円で3500万円のマンション購入 余裕のはずがローン地獄にハマった理由 (2/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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年収420万円で3500万円のマンション購入 余裕のはずがローン地獄にハマった理由

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気がつけば“ローン地獄”とならないように…(※イメージ写真)

気がつけば“ローン地獄”とならないように…(※イメージ写真)

荻原博子/1954年、長野県生まれ。経済事務所に勤務後、82年にフリーの経済ジャーナリストとして独立。難しい経済と複雑なお金の仕組みを、生活に根ざしてわかりやすく解説することに定評がある。著書に『隠れ貧困』(朝日新書)、『10年後破綻する人、幸福な人』『投資なんか、おやめなさい』(共に新潮新書)など。テレビ出演や雑誌連載も多い

荻原博子/1954年、長野県生まれ。経済事務所に勤務後、82年にフリーの経済ジャーナリストとして独立。難しい経済と複雑なお金の仕組みを、生活に根ざしてわかりやすく解説することに定評がある。著書に『隠れ貧困』(朝日新書)、『10年後破綻する人、幸福な人』『投資なんか、おやめなさい』(共に新潮新書)など。テレビ出演や雑誌連載も多い

 ついにボーナス返済が不可能になった山田さんは銀行に相談。事情を理解したローン担当者によって、子どもが大学を卒業するまで、元金の返済の猶予を受け、利息分の支払いだけに減額してもらうことができた。

 それでも悩みは尽きない。元金の返済猶予の影響で、70歳の完済予定は73歳にずれ込んでしまう。定年を65歳までとして73歳までの8年間のローンを無事に返済することができるのだろうか。考えるだけで不安になる。もう一つの悩みが建物の老朽化だ。築18年のマンションはあちらこちらが傷み、修繕積立金だけでは十分な修繕ができなくなっている。しかし、経済的に苦しいのはどの家庭も同じ。修繕積立金の値上げは難しい。その結果、十分な修繕ができないため、マンションの価値の低下が予想される。そうすると、資産に余裕のある人は価値が下がりきる前に、別のマンションへと移り住んでいく。代わりに引っ越してくるのは、より所得の低い人だ。修繕積立金の増収は期待できない。マンションの老朽化と価値下落のスパイラルが山田さんを苦しめる。その不安感から、山田さんは息苦しさで目覚めることもある。医者からは、不安障害の疑いがあると言われたそうだ。

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 荻原氏は、山田さんが苦境に立ってしまった理由を「売れない、貸せない、直せない」の三重苦に縛られる自宅マンションにあると指摘する。

 空き家問題は深刻だ。現在、首都圏でも10軒に1軒の割合で空き家がある。そんな状況下において、住宅はよほど立地がよく、建物としてのグレードが高いなどの条件がなければ、取得価格より高値で売却することは難しい。山田さんも、実際に資産をしてみると、売っても1000万円以上の赤字になってしまうそうだ。

 老前破産に陥らないよう、住宅を選ぶポイントはどこか。荻原氏の著書「老前破産」内で詳しく解説されている。転ばぬ先の杖として、知識を仕入れておきたいものだ。


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