「特に若い女性は韓国カルチャーを熱心に受容しています。コスメやファッションもインターネットを使って手軽に買うことができますし、旅行も下手に国内旅行をするより安く行ける。ファッションブランドでも、DHOLICやSTYLE NANDAなど韓国ブランドが日本に出店して成功しており、韓国コスメもエチュードハウスやスタイルナンダ系の3CEなどが女子高生に爆発的な人気を呼んでいる。音楽にファッション、映画俳優とその時々のブームは違いますが、コンテンツとして常に固い需要があります」(ティーン向け番組を制作するディレクター)

 ツイッターやインスタグラムなどSNSでのつながりが密なティーン層の間でK-POPが広まっているようだ。一方で、TWICEや防弾少年団は今のところ東方神起やBIGBANGほど日本で知られた存在ではなく、まだまだ地上波の番組への出演ハードルは高い。

「やはり最初のブームの頃は、日韓両国の関係性といった背景も含めて目新しさがあり、それが爆発的な話題に繋がった。韓国のアーティストが片言の日本語で『愛してます』っていうだけでファンの心をつかめたんです。また、日本のアイドルはなかなかやらなかった、セクシー路線や肉体美を見せつける演出方法も、すでに飽きられてしまった。地上波の番組になかなか出られないとなると、主婦層や高齢者層を取り込んだ全体的なブームになりづらい。まずはBIGBANGのG-DRAGONのような大スターが出てくるかどうかが今後の鍵になると思います」(前出の音楽誌編集者)

 爆発的なブームの到来はまだ先といったところだろうか。いずれにしてもK-POP人気が衰えることはなさそうだ。(ライター・今市新之助)