偏りばかりになるのをやめる、ってことですね。白と黒、右と左でも何でもいいけど、全体的に偏ってくると「気持ち悪くないか?」っていう視点を持つというか。

 だから特に情報番組は裁判に似てるなと思いますよね。例えば人殺しの裁判で、完全にみんなが「こいつ腹立つわ」って思っている被告人でも、そこには弁護人がいて、何でそうなるの?って思うぐらい擁護しているじゃないですか。それが地上波のテレビなんでしょうね。

 大多数がこうだって思っていても、そう思わない人もやっぱりいる。みんなが一つの方向に偏っちゃうと、メディアというツールでただ袋叩きにしてるだけになっちゃうじゃないですか。そうならないために、擁護とまではいかなくても、この人にはこんな考え方があったんじゃないかとか、こんな背景があったんじゃないかとか、考えていかなきゃいけないですよね。

 もちろん、擁護ばかりだと面白くないから、時には切り捨てないといけないし。そのバランスが非常に大切だと思うんですよね。

著者プロフィールを見る
カンニング竹山

カンニング竹山

カンニング竹山/1971年、福岡県生まれ。お笑い芸人。本名は竹山隆範(たけやま・たかのり)。2004年にお笑いコンビ「カンニング」として初めて全国放送のお笑い番組に出演。「キレ芸」でブレイクし、その後は役者としても活躍。現在はお笑いやバラエティー番組のほか、全国放送のワイドショーでも週3本のレギュラーを持つ。単独ライブ 「放送禁止2017」が9月21~24日、東京・品川の天王洲銀河劇場で開催(撮影/写真部・小原雄輝)

カンニング竹山の記事一覧はこちら