小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』で連載中の「大人の謎 ぶっちゃけ質問箱」。今回は「親のケンカ」について。回答者はコラムニストの石原壮一郎さんです。

【Q】なぜ親は、よくわからないことでケンカをするのでしょうか。そして、関係ない僕に八つ当たりをする……(S・Yさん 東京都/12歳)

■そういう習性の生き物というあきらめも必要

 カメムシは、敵に攻撃されると臭い液を出します。それがカメムシの習性であり、そういう生き物なので、人間が「やめてくれ!」と怒っても仕方ないし、やめさせることはできません。

 じつは大人も、疲れていたり強いストレスを受けたりすると、不機嫌になってケンカを始める習性があります。八つ当たりされるほうにとってはいい迷惑ですが、そういう生き物なので仕方ありません。

 気持ちをわかってあげてほしいとは言いませんが、「やめてほしい」と抗議してもけっしてやめないという一種のあきらめは持ったほうがいいでしょう。大人に対して常に「理想的な振る舞い」を求めるのは、無茶な期待なのです。

 たまにカメムシ的なハタ迷惑な行動をしてしまうのは、大人だけでなく子どもも同じ。「うわ、また八つ当たりか」とゲンナリしたりあきれたりしつつ、人生の切なさに思いをはせてみてはどうでしょうか。

※月刊ジュニアエラ 2018年1月号より

ジュニアエラ 2018年 01 月号 [雑誌]

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AERA dot.編集部
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