2017年もいろいろなニュースが世の中を騒がせたね。ニュースは、内容を知るだけでなく、自分の意見を持つことも大切だ。そこで、一つのテーマを取り上げて、正反対の二つの意見を紹介してみたよ。キミはどっちの意見に軍配を上げるか、考えてみてね。毎月話題になったニュースを子ども向けにやさしく解説してくれている、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』のキャラクター、コビンが、グローバル化について朝日新聞編集委員の大野博人記者に聞いてみた。

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 国境を越え、世界が一つになることを目指すグローバル化の考え方が揺らいでいる。2017年1月に就任したアメリカのドナルド・トランプ大統領は、アメリカの国益を最優先する「アメリカ・ファースト」政策を推し進めている。移民や難民の入国を制限し、環太平洋経済連携協定(TPP)から離脱。パリ協定からの離脱やユネスコからの脱退も表明した。ヨーロッパでも、イギリスがヨーロッパ(欧州)連合(EU)から離脱を決めるなど、反グローバル化の動きが広がりつつある。

■グローバル化に賛成? 反対? 専門記者に聞いてみよう!

コビン:トランプ大統領のアメリカ・ファースト政策が支持されたのはどうして?

大野:今、アメリカでは貧富の差が広がり、テロも起きて、生活に不満や不安を持つ人がたくさんいる。彼らが、移民や難民より自分たちのことを第一に考えてくれそうなトランプ氏を支持したんだ。

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AERA dot.編集部
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