エントリー総数636組の中から、10組の芸人が予選を勝ち抜き、決勝へと駒を進めた。それぞれ体重100キロ超えの超重量級コンビ「どんぐりパワーズ」、普段は鳥取市役所に勤めている異色のアマチュア芸人「押しだしましょう子」など、ファイナリストには多彩な顔ぶれが揃った。

 その中で優勝を果たしたのは、いま最も売れている女性ピン芸人の1人であるゆりやんレトリィバァだった。彼女は、決勝で披露した2本のネタで一般審査員から圧倒的な支持を得て、ぶっちぎりの優勝を果たした。テレビで見ない日はないほどの多忙を極めながら、ここで勝てるだけの良質なネタを密かに作っていたことには驚かされる。

 ただ、ゆりやんレトリィバァはすでに十分な人気と知名度があるため、新しいスターを発掘したとは言えないところもある。その意味では、優勝こそ逃したものの、視聴者により強烈な印象を残したのは、準優勝に終わったピン芸人の牧野ステテコだ。

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新しいスターが生まれるか