今年の日本列島は晩秋から寒波に見舞われ、寒さが一段と身にしみる年の瀬だ。そうした中、若手社員に手厚い冬のボーナスを支給する企業ランキングをみると、大手製薬会社が上位を占めている。支給額は平均的なサラリーマンの水準を大きく上回っている。

 このほど日本経済新聞がまとめた冬のボーナス調査によると、平均年齢30歳以下の企業の支給額で首位のエーザイではモデル年齢30歳で107万6000円と100万円の大台を超えた。

 2位はアステラス製薬の同95万8000円、5位が中外製薬の同85万9884円となっており、大手製薬会社が軒並み上位だ。製薬会社が高いボーナスを支給することについて、東京商工リサーチ情報部の原田三寛部長は「中長期的な人材のつなぎ止め」があるとみている。製薬業界の研究開発費は全産業の中で突出して高く、中長期的な観点で研究開発を進めていく必要があるという。

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製薬会社は好調だが…