【キーワード:核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)】


ICAN(International Campaign to Abolish Nuclear Weapons)は2007年、核戦争防止国際医師会議(上の年表を見よう)を母体として発足した国際NGO。日本のNGO「ピースボート」など101カ国に468のパートナー団体を持つ(17年10月1日現在)。スイスのジュネーブとオーストラリアのメルボルンに事務所がある。

【キーワード:核の傘】
核兵器の使用をちらつかせる脅しによって、敵対相手に攻撃を思いとどまらせようとする「核抑止」は本来、核保有国だけが持てる。核保有国と同盟を結んだ非核保有国にも「核抑止」の範囲を広げてもらうという概念をさす。日本政府は「核を含む米国の抑止力の提供が重要」と主張しているが、本当に機能するのか疑問視する意見もある。

■核関連の主なノーベル平和賞受賞者

<1962年>
ライナス・ポーリング (米国の化学者)
科学者の核実験の反対署名集めなど反核運動を主導

<74年>
佐藤栄作 (日本の元首相)
「非核三原則」などが評価される。一方、米国と核持ち込みの「密約」で合意していた

<75年>
アンドレイ・サハロフ
(ソ連<※>の物理学者)
「水爆の父」と呼ばれたが、体制批判に転じ、核実験中止を訴えた
※ソ連=現在のロシアなど。

<85年>
核戦争防止国際医師会議 (IPPNW、本部・米国)
日本を含む世界の医師が参加し、医学の側面から核実験の影響を知らせた

<95年>
バグウォッシュ会議(本部・イギリス)ほか
世界の科学者の集まりで核廃絶を訴えた

<2005年>
国際原子力機関(IAEA、本部・オーストリア)ほか
国連の関連機関。原子力の軍事利用を防ぎ、平和利用を促進した

<09年>
バラク・オバマ (米国の大統領)
「核なき世界」を目指すという理念を掲げ取り組んだ

*敬称略、肩書は当時

※月刊ジュニアエラ 2017年12月号より

ジュニアエラ 2017年 12 月号 [雑誌]

ジュニアエラ 2017年 12 月号 [雑誌]
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松尾一郎
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