W杯へ切り込め“新鮮組” 4年前は東アジアから6人も本大会へ (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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W杯へ切り込め“新鮮組” 4年前は東アジアから6人も本大会へ

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河治良幸dot.
日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督(写真:Getty images)

日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督(写真:Getty images)

 4カ国の総当たりで成績を競うサッカーのE‐1選手権(旧東アジア選手権)の男子は12月9日、12日、16日に開催され、北朝鮮、中国、韓国を味の素スタジアムに迎える。2年前の2015年8月に中国の武漢で行われた前回大会では初戦で北朝鮮に敗れ、中国、韓国と引き分けたものの最下位に終わった。15年3月に就任して半年足らずだった当時のヴァイッド・ハリルホジッチ監督の“国内組”への厳しい発言がメディアをにぎわせる発端になった大会でもあった。

 当時の国内組からは柴崎岳や浅野拓磨のように成長の環境を求め欧州へ渡った選手もいる。いずれにしても最終予選の主力を担ってきたのが海外組であることは間違いない。

 今回は各ポジションに初招集の選手やさらなる飛躍が期待される選手が揃うが、特に注目したいのが攻撃的MFの選手。W杯がかかった最終予選、そこから国内の親善試合を挟んでブラジル、ベルギーという世界トップクラスの強豪国に挑む流れの中で、中盤の選手にも第一に“デュエル”(1対1や競り合いの強さ)が求められた。

 ハリルホジッチ監督が勝負のスタンダードとして“デュエル”を重視することはE-1でも変わらないが、東アジアのライバルに対して、これまでより攻撃の質や精度という部分にフォーカスする3試合になりそうだ。それは中盤の構成を見ても言えることで、清武弘嗣(セレッソ大阪)をはじめ大島僚太(川崎フロンターレ)、高萩洋次郎(FC東京)、倉田秋(ガンバ大阪)といったパス能力を持ち味とする選手を多く招集している。

 そこで誤解してはいけないのはパス能力の高い選手を多く呼んだからと言って、中盤の細かいボール回しをベースとしたスタイルに切り替えるわけではなく、相手ディフェンスの背後を狙い、縦に素早くボールを運んでいく基本的な方向性は変わらない。ただ、その質をより高くすることにより、効率よくチャンスを作り、ゴールに結び付けたいという意図が見て取れる。ここに関して約1年ぶりの代表復帰となった大島が興味深いことをコメントしている。

「(クラブからは)しっかり意識を切り替えてやらないといけないと思います。(縦のロングパスは)五分五分……もっとですね。確率が低くても(裏を狙う)味方をなるべく使える様に、そこの決断力というのをしっかり持ってやりたい」

 つまり“ハリルジャパン”において彼らの高いパスセンスは中盤のボール保持率を高めるためでなく、より質の高い縦の攻撃を実現するために活用するということだ。

 大島、高萩、倉田、そして追加招集された土居聖真(鹿島アントラーズ)。一概に“パサー”と言っても、それぞれ得意なポジションや攻撃ビジョンは異なる。ただ、背後を狙うFWに中盤から縦パスを通せる能力という部分は共通しており、試合によっては[4-3-3]の両インサイドハーフあるいは[4-2-3-1]のボランチに大島、トップ下に高萩を併用することも可能だし、倉田や土居であれば左サイドの起用も可能だ。


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