長友佑都がW杯でカギを握るかもしれない(写真・Getty images)
長友佑都がW杯でカギを握るかもしれない(写真・Getty images)

 現地時間12月1日に行われたワールドカップ(W杯)抽選会の結果、日本は1次リーグでコロンビア、セネガル、ポーランドと対戦することになった。3カ国の特徴はそれぞれ大きく異なるが、ひとつ共通している部分がある。それは右サイドに強力なアタッカーを擁していることだ。長友佑都が主力を担うと想定される日本の左サイドバックのディフェンスが生命線になりそうだ。

 前回大会の対戦で1-4で敗れたコロンビアはエースのラダメル・ファルカオ(モナコ)やハメス・ロドリゲス(バイエルン・ミュンヘン)など錚々たる攻撃陣を揃えるが、個の打開という意味で非常に危険な存在が右サイドのフアン・クアドラード(ユベントス)だ。

 独特のヘアスタイルから「メデューサ」の異名を取るクアドラードは、ボールを持ったらとにかくサイドからゴール方向に鋭く仕掛けてくる。そこから右足で強烈なシュートを放つこともできるが、厄介なのは目の前に敵がいても平気でつっかけ、危険な位置でFKを取ってくることだ。

 もっとも、彼の突破を放っておけば、そのままゴール前まで侵入してファルカオら味方へのラストパスや、ショートクロスを飛び込む味方に合わせるのだから、後手に回ればファウル覚悟でも止めにいかなければならない。日本としては、できることなら高い位置でタイトにチェックし、ゴール方向に仕掛けさせないようにしたい。

 クアドラードがライン際で縦に仕掛けてくれる分には、強引にクロスを上げられても何とかゴール前で跳ね返すことはできるだろうが、それでも覚悟を持って止めにいかなければちょっとした隙を突かれて中へ入り込まれてしまうので要注意だ。クアドラード対策は、やはりセリエAや前回の対戦で慣れている長友に託すべきかもしれない。

 セネガルの右サイドを担うサディオ・マネ(リバプール)も極めて厄介なドリブラーだ。オフ・ザ・ボール時とほとんど変わらないスピードで切り裂くドリブルの打開力はクアドラードに通じるものがあるが、ゴール前の得点センスはマネの方がはるかに高い。吉田麻也が所属するサウサンプトンでプレーしていた時には3分間でハットトリックを達成したこともあるほどで、角度のないところからでも容易に枠内へシュートを打ち込んでくる。

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