■旅行業1,700社2016年度は2.2%減収

 旅行業1,700社の2016年度の売上高合計は、2兆6,241億3,100万円で、前年度より609億300万円(2.2%)減少した。2016年4月の地震に加え、8月に北海道・東北に甚大な被害をもたらした大型の台風10号の影響など、

 観光シーズンに相次ぐ天災も痛手となり、国内宿泊旅行を控える動きが強まった。また、海外旅行も欧州のテロ事件などで低迷したことも影響した。

 観光庁の「宿泊旅行統計調査」(2017年6月公表)によると、2016年の国内延べ宿泊者数は4億9,249万人泊で、前年比2.3%減少した。外国人宿泊者数は同5.8%増の6,939万人泊と過去最高を記録したが、日本人の宿泊者数が4億2,310万人泊(3.5%減)と低迷、旅行業界の厳しい状況を裏付けた格好となった。利益金合計は155億7,100万円で、前年度より130億5,900万円(45.6%減)減少した。国内旅行の不振だけでなく、高収益とされる欧州などの海外旅行も落ち込み、利益半減に拍車をかけた。

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