「日本の人口減少」に対する解決策には次の4つがある。(1)女性、(2)高齢者、(3)ロボットや人工知能、(4)外国人。その中で、(1)(2)(3)については、大筋では多くの人が賛成する。でも、(4)の外国人が日本で働くことについては、意見が分かれている。そこで、毎月話題になったニュースを子ども向けにやさしく解説してくれている、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』で、積極的に外国人に働いてもらっている、ある介護の現場を訪ねてみた。

■日本語は難しいです

 特別養護老人ホーム「みちのく荘」(青森県むつ市)では、介護が必要な高齢者60人が生活している。高齢者の介護をする職員35人のうち4人は外国人だ。

 そのひとり、ロトゥアニ・プルバさん(通称ナニさん・27歳)は、母国のインドネシアで大学を卒業した後、EPA(※)の制度で日本に来た。6カ月間の日本語や介護の研修を終えてから、3年前に「みちのく荘」で働き始めた。今は介護福祉士の資格を取るために、仕事をしながら勉強を続けている。

 ナニさんに話を聞いてみた。

「海外に興味があって外国で働いてみたいと思ったので、日本に来ました。でも、思っていたより日本語は難しいです。漢字が書けなかったり、方言が多いお年寄りの言葉がわからなかったりと大変です。わからないときには、ほかのスタッフに聞いたり、利用者さんに教えてもらったりしています」

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AERA dot.編集部
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