多くのツイートは、最後は「笑」で締めています。ちょっと厳しく叱咤しても、最後は「ニカッ!」って感じがいいかな、って。肩の力抜けよ、そして、笑い飛ばせ!と。 息子やフォロワーの皆さんに言っているようで、実は自分自身を励ましたりもしてるんです。そして、フォロワーの皆さんの反応やメッセージに救われることも。息子と二人きり、周りに頼れる親戚もいない環境で、ツイッターは誰かとつながってると実感できる。僕には「友達」みたいなものですね。

 息子にとって同じような存在はYoutube。夕飯は、僕が作った料理を食べながら一緒にお気に入りのYoutuberの番組を楽しみます。

――食事中にYoutube?

 そう。実は息子が落第しそうになったことがあって、どうやったら成績を上げられるか悩みました。僕はフランス語もフランスの歴史も、フランス語で考える数学も教えられない。その救世主がYoutubeだったんです。

 おもしろおかしいことに挑戦する映像が人気の日本とは違い、フランスでは地理や歴史、数学をわかりやすく教えているYoutuberが多く、1000万を超えるフォロワーがいる人も。そうした番組を視るようになったら、なんと息子の成績が上がったんです。ほかにもクオリティの高い番組が多く、それを親子で食事しながら視て、感想を言い合ったり。息子に通訳してもらい、僕はフランス語の勉強になる。

 僕が子どものころは父が厳しく、テレビを見ながらはもちろん、食事中はおしゃべりすることも禁止されていて、それはおかしいと思っていました。だから、息子とは食事をしながら会話を楽しみたかった。とはいえ、男二人の食卓だし、2年ぐらい前からは反抗期に突入して息子はますます無口に。それを乗り越えられたのは、Youtubeのおかげかもしれないですね。

(取材・構成/中津海麻子)