「最近のテレビ番組はクイズ番組だけでなく、お笑い芸人が社会問題を語るようなニュース番組も増えてきた。それに限らず、ラジオにしろ、SNSへの投稿にしろ、発信する側の知識やリテラシーが求められる場面も多い。下手なこと言うとすぐ炎上しちゃいますからね……。山里さんにせよ、若林さんにせよ、深夜の生放送ラジオ番組でレギュラーを持っているので、なおさらではないでしょうか」(民放ニュース番組制作スタッフ)

 山里といい、ロンブーの淳といい、彼らがその豊富な知識量を披露するたびに、まわりの芸人からは「政界進出か」とツッコミが飛ぶ。そんな“くだり”はもはやお約束となっているが、実際のところ、やはり、政界進出を狙う勉強なのか。

「いやいや、まさかそんなことは考えていないと思います。お笑いを混ぜつつ、社会批評をするのはもともと芸人さんの本職ですし、今みたいに知識を生かして、幅広い領域の番組に出る方が彼らにとってもメリットがあるというだけのこと。そうしたお約束も含めて、芸のうちということです」(同)

 お笑い芸人というと、ひと昔前まで勉強とは無縁なイメージだったが、彼らも芸能界でのポジションを維持するために、陰ながらのたゆまぬ努力をしているということか。(ライター・黒崎さとし)