神社を見分ける時の目印として多くの人が考えているのは、「鳥居」ではないだろうか? 神社に鳥居はつきものと思いがちだが、実は鳥居のない神社も少なくないし、神社以外の場所にも鳥居はある。では、場所や色や形、違いは何なのだろうか? というわけで、今回は鳥居というなかなか奥深い造形物について考えてみたい。

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●俗世と神域の境界線

 まず、鳥居は「境界」を示しているものであることを知っていただきたい。この先は神域であることを知らせるためにあるのであり、神社などにある鳥居をくぐることは俗世との境界線をまたいだことを意味する。

 しかしながらこの鳥居、実は起源がはっきりしていない。

 神社的な考え方としては、天照大神(あまてらすおおみかみ)が天岩戸隠れをした際、常世之長鳴鳥(鶏)を集めて鳴かせるのだが、この時、鶏たちの止まった木が鳥居の起源と考えられている。

 また、森羅万象のあらゆる場所に神を見ていた人々は、木々などの間に縄を渡し神域を守っていたことから、これを鳥居の起源としている説もある。

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鈴子

鈴子

昭和生まれのライター&編集者。神社仏閣とパワースポットに関するブログ「東京のパワースポットを歩く」(https://tokyopowerspot.com/blog/)が好評。著書に「怨霊退散! TOKYO最強パワースポットを歩く!東東京編/西東京編」(ファミマ・ドット・コム)、「開運ご利益東京・下町散歩 」(Gakken Mook)、「山手線と総武線で「金運」さんぽ!! 」「大江戸線で『縁結び』さんぽ!!」(いずれも新翠舎電子書籍)など。得意ジャンルはほかに欧米を中心とした海外テレビドラマ。ハワイ好き

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