「飼い主を見つめているときが一番、表情が豊か」と、写真家の下村しのぶさん (撮影/下村しのぶ)
「飼い主を見つめているときが一番、表情が豊か」と、写真家の下村しのぶさん (撮影/下村しのぶ)
桑原奈津子さんが毎日Twitterにアップする、愛犬・キップルと朝食やおやつの写真 (撮影/桑原奈津子)
桑原奈津子さんが毎日Twitterにアップする、愛犬・キップルと朝食やおやつの写真 (撮影/桑原奈津子)

 SNSなどで自慢のペット写真を投稿する人は多い。でもどうやってかわいく撮ったらいいの?と悩む人も。写真集やSNSでペット写真が人気の下村しのぶさんと桑原奈津子さんに、撮り方のコツを教えてもらいました。

【写真】ツイッターで大人気!桑原さんの愛犬・キップルと朝食

*  *  *

――まずは撮影の基本から聞いてみました。

下村:ピントは瞳に合わせましょう。飼い主を見つめているときが一番、表情が豊かですよ。

桑原:犬は視線が合いやすいんですけど、は気まぐれですよね。呼んでも耳だけ向けたり(笑)

下村:同じ場面でも何枚か撮ってみるといいと思います。撮っているうちに、呼吸が合う瞬間があるんです。その気持ちが通じ合った時間が楽しい。

桑原:私はチャンスを逃さないように、つねに手が届くところにiPhoneやコンパクトカメラを置くようにしています。

下村:スマホやデジカメなら気兼ねなく撮れますよね。たくさん撮るのも上達のコツです。

桑原:背景も大事ですよね。写真の枠に対して柱や床、テーブルなどが斜めに写っていると、落ち着かない写真になります。写っている背景の縦横の線がまっすぐになっているかを意識すると、整った写真になります。

下村:最近のスマホ用アプリには、縦横のゆがみを修整できる編集機能があるので、それを使うのもおすすめです。

――雰囲気のある写真はどう撮ればいいのでしょう。

下村:背景をシンプルにすることです。ペットを目立たせるために、余計なものが入り込まない角度を探してみてください。

桑原:ペットがよく過ごす場所をふだんから片づけておくといいかもしれませんね。

下村:写真って“引き算”なんですよね。いろいろなものが写っていると、撮りたいものが目立たなくなってしまうんです。

桑原:自分の立ち位置を変えてみるのもいいと思います。私が毎日、撮っているキップルと朝食の写真は、立ち上がって上から見下ろす状態で撮っています。

下村:撮るときにしゃがんだり、寝そべったりするのも面白いですよ。新鮮な発見があります。

桑原:編集機能で余分な部分をカットするトリミングも挑戦してみてください。

――写真をさらに楽しむコツも教えてもらいましょう。

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