独学でTOEIC L&Rテストで990点(満点)を獲得し、TOEIC対策本を数多く執筆する“満点サラリーマン”八島晶さん。忙しいビジネスパーソンのために、短期間の学習で成果を最大限に引き出すための“金科玉条”を、「AERA English 2017 Autumn & Winter」(朝日新聞出版)で教えてくれた。

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 短期学習で成功を導くには、「(1)やめること、がまんすることを決める。(2)勉強する時間と場所を決める。(3)5分でできることを用意しておく」の3カ条が重要だと、八島さんは説く。

(1)の「やめること、がまんすることを決める」のは、勉強時間確保のために必要であると同時に、気持ちを通常モードからTOEIC学習モードに切り替えるスイッチ的な役割も果たす。

(2)の「勉強する時間と場所を決める」ことは、(1)で確保した時間を有効活用するための心得。「移動時間はPart3の問題文を聞く」「週末はカフェでPart7を1セット分解く」「昼休みはデスクでPart5を10問解く」というように事前に決めておけば、何をするか迷って時間を無駄にすることも、学習内容が自分の好きな分野に偏る心配もない。また、朝起きたら歯を磨くのと同じように、勉強を日々の習慣にする方法としても、(2)は有効だ。

(3)は「モチベーション維持のコツのようなもの。誰だってやる気のある日、ない日はあって当然。学習意欲をキープするためには、たとえたった5分のスキマ時間でも利用して、日々勉強を続けることが何よりも大切です。この5分間が勉強時間のすべてという日もあるかもしれませんが、それでもゼロよりはまし。私の経験上、3日間勉強しない日が続くと、モチベーションはゼロまで下がってしまいます」(八島さん)

 たった5分とはいえ、いざ勉強をしてみるといろいろなことができると気づくはずだ。

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