10月8日、東京都内で10月20日に開幕するフィギュアスケート・グランプリシリーズ(テレビ朝日系列にて放送)の記者会見が行われた。宇野昌磨や宮原知子らシリーズに参戦する選手8人が参加し、今シーズンの意気込みを語った。記者会見での選手たちのコメントをまじえながら、今季シリーズの見どころを紹介しよう。

■初戦で羽生結弦が五輪のライバル候補と激突

 男子シングルは、初戦のロシア大会(現地時間で10月20日~22日。以下全て現地時間)から見逃せない戦いになる。GPファイナル5連覇を目指す羽生結弦と、急成長中のネイサン・チェン(アメリカ)がいきなり登場。チェンは5種類の4回転を跳ぶことができる伸び盛りの18歳で、平昌(ピョンチャン)五輪でも強力なライバルになってくるだろう。

 さらに昨シーズン大きく飛躍した田中刑事も参戦する。今季の抱負は「一つひとつ壁を打ち破ってパーソナルベストを更新する」と力強く語る田中が、羽生とチェンの戦いにどこまでついていくのかに期待したい。

 2戦目のカナダ大会(10月27日~29日)は、宇野と無良崇人の初戦だ。宇野は記者会見前日のジャパンオープン2017でミスを連発。「今はとにかく悔しさでいっぱい」だが、だからこそ「闘う気持ちを得ることができた」と気合を入れ直す。今シーズンの抱負は昨年同様に「攻める!!!」。シリーズ初戦に向け、苦しい練習を重ねてさらに自分を追い込んでいく決意だ。

 一方、無良は会見で「カナダ大会からショートを去年のものに戻す」ことを発表。オリンピック初出場を目指し、ショート・フリーともに滑り込んだプログラムで「自分のやりたいことをアピールする」。

 カナダ大会以降も、4戦目の日本大会(HNK杯、11月10日~12日)では羽生VSパトリック・チャン(カナダ)、5戦目のフランス大会(11月17日~19日)では宇野VSハビエル・フェルナンデス(スペイン)と、平昌でのメダルの行方を占う戦いが続く。

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