(イラスト/松元まり子)
(イラスト/松元まり子)

「やすらぎの郷」ほどドラマチックではないけれど、今日も全国の高齢者ホームで起きている日常生活のあんなことや、こんなこと。発売中の週刊朝日ムック「高齢者ホーム 2018」では、そんなリアルなプチ事件簿をプロファイリング。とっても平和な高齢者ホームの24時間をリポートする。

【イラスト】「人生の最後くらい…」と一線越える大胆恋愛も

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「心ときめく」という言葉があるが、実はときめいているのは、「心」でなくて「脳」。イケメンと接してドキドキすると、脳からホルモンが放出されて活性化。ときめきは、ボケ防止にもつながるとの説もある。

 知ってか知らずか、高齢者ホームでも、イケメンドクターやら、イケメンヘルパーやら、ときめき系の美形スタッフが大人気。ただし、世間のそれとは基準が多少違うようだ。

 たとえば、こんな“イケメンドライバー”がいる。会社員だったC夫さんは、60歳で定年を迎え、第二の人生は、「人の役に立つ仕事を」と、高齢者ホームのドライバーの仕事に就いた。

 入居者の買い物や移動の足となるほか、時間があれば、ラウンジに行き、入居者の話し相手も引き受ける。ちなみに「黙っていればイケメン」とよく言われる三枚目系。そのキャラを武器に、人生最大のモテ期を迎えたC夫さんは言う。

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