小学校に上がっても、上手なのは当然Aグループにいた子たちなので、同じ子たちがまた「上手なAチーム」に選ばれる、という仕組みが出来上がります。結果、アイスホッケーのカナダ代表選手は、やけに1月や2月、3月生まれが多いのだそうです。

 ただ、私が調べた限りでは、サッカーの日本代表選手や東大生に4月生まれが多いということはありませんでした。実は私のいとこはサッカー選手なのですが、生まれは2月だし、小学生のときはとても身長が低くて痩せていました。

 東大の同じ薬学部だったクラスメートも早生まれが少ないなんてことはなく、3月28日と29日生まれがいたほどです。つまり、カナダのように国技をかなり幼少のころからずっと続けていくようなケースでなければ、スポーツでも学問でも、早生まれがデメリットという事態には至らないようです。

 生まれたときから早生まれが「将来的なウィークポイントにならないか」と心配な親御さんはたくさんいると思います。でも幼稚園に入ってしまえば、早生まれの子には、上手なお手本を見せてくれる、「モデルとなってくれるお友達」が身近にたくさんいるということ。子どもは好奇心旺盛で、真似が大好きなので、成長が早まるという意味ではメリットになるのではないかと思っています。

 私の息子も、最近はブロックで想像以上に複雑な組み立て方を真似してきたり、大声で挨拶したり、キチンと正座をしていたり、「ボクが守ってあげる」とか「地球外の汚染物質」というかっこいい言葉を覚えてきたり、幼稚園に入ったおかげである成長を沢山感じます。

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