3人の息子に続き、末っ子の長女も今春、東大理IIIに合格した佐藤亮子さん(撮影/山本倫子)
3人の息子に続き、末っ子の長女も今春、東大理IIIに合格した佐藤亮子さん(撮影/山本倫子)

 3人の息子に続き、末っ子の長女も今春、東大理IIIに合格した佐藤亮子さん。男子と女子の受験戦略の違い、受験時の注意などはあるのだろうか。発売中の週刊朝日ムック「医学部に入る 2018」では、受験生を持つ保護者に向けて「スマートフォンと勉強」について語ってもらった。その一部をお届けする。

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 長男の大学受験のときにはまだそれほどスマホがはやっていなかったが、長女の受験のときには、スマホは高校生の必需品となっていた。

「スマホのゲームやLINEにはまると、勉強の時間をとられてしまいますから、娘は帰宅するとスマホの電源を切っていました。手元にスマホがあるとつい触ってしまう、という受験生は、帰宅したら袋に入れて親に預かってもらうといいでしょう。友達には『帰宅したら、スマホを触らないようにしている』ことを伝えておくといいですね」

■計画を立て、起きている時間をうまく使う

 佐藤さんに、受験生へアドバイスをしてもらった。

「模試や学校のテストなどに合わせて、『いつまでに何をやる』と決め、その目標を達成するには一日にどれくらいやればいいかを計算し、計画を立てましょう」

 受験生のなかには、睡眠時間を削って勉強する人もいるが、それはよくないという。

「睡眠時間はしっかりととってください。寝る前に、起きたらやることを決め、準備をしておきます。起きているときに集中して勉強し、隙間時間も暗記に使いましょう」

 定員が少ない医学部入試は、ちょっとしたミスが命取りになりやすい。

「模試を受けたり、問題を解いたりしたあとは見直して、ミスがないかチェック。ミスをしていたらその原因を分析し、二度と同じミスをしないことです」

■これだけやった!その勉強量が自信に

 入試で力を出し切るには、自分の学力に自信を持って臨むことが大切だという。

「東大模試でA判定をとるために、東大模試の過去問集を解かせました。子どもたちはセンター試験が終わったあと、解かずに残しておいた東大の25年分の過去問をひたすら解いていました。志望校の過去問は最低でも10年分解いてほしいですね。受験期にはやりたいことを我慢して、日々、勉強に打ち込むことです。努力は必ず、報われます」

(文/庄村敦子)

※週刊朝日ムック『医学部に入る 2018』から抜粋