2015年7月 アメリカ、サンディエゴのPoint Lomaにて(写真:本人提供)
2015年7月 アメリカ、サンディエゴのPoint Lomaにて(写真:本人提供)

 これからの日本社会において、私たちは今よりも高い生産性を求められている。その背景には、少子高齢化による労働人口の減少がある。

 内閣府が発行している『高齢白書』の2017年版によると、1950年時点では、12.1人の生産年齢人口で1人の高齢者を支えていた。しかし、2016年では2.2人で1人を支えることになり、さらに2065年には1.3人で1人を支えると試算されている。これは、現役世代4人で高齢者3人を支える計算だ。

 そのような状況において、私たちはどのように考え、仕事をしていくべきだろうか。

 新卒で入った商社を1年で辞めて、パソコン一つで投資家、ホテルオーナーなど財布(収入源)を18個まで増やし、投資案件を探しながら世界を旅するライフスタイルを実現し、『ただのサラリーマンから財布を18個まで増やしたお金のルールチェンジ』を著した北川賢一さんに話を伺った。

 北川さんは、これからの働き方として、「置かれた場所で咲かないこと」を提唱している。その真意とは?

■「置かれた場所で咲かなくてもいい」

 大切なのは、自分が得意なことを探し、そこで勝負することではないでしょうか。無理に、苦手なことで勝負する必要はありません。無理してまで、置かれた場所で咲く必要はないのです。それが、大きな成功を引き寄せるコツです。

 しかし一般社会では、実に多くの人が、自分の苦手な分野で挑戦しています。営業が苦手なのに営業を担当している人、アイデアが浮かばないのに企画を担当している人、あるいは、数字が苦手なのに経理をしている人。枚挙にいとまがありません。

 かく言う私も、新卒で入社した会社では経理を担当していました。ただ、もともと経理のような業務が苦手なこともあり、失敗ばかりの落ちこぼれ社員でまったく楽しめませんでした。しかし、ある特定の仕事ではまったく活躍できない人でも、別の仕事に着手してみた瞬間に輝きはじめることが実際にあります。人にはそれぞれ得意不得意や個性があり、才能を活かせば誰しもが活躍できるものです。

「何をやってもうまくいかない」そのように感じている人もいるかもしれません。私も、昔は同じように思っていました。ただし、あらためて考えてみてほしいのですが、本当にありとあらゆることに挑戦したのでしょうか?

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