来季大リーグに挑戦する日ハム・大谷 (C)朝日新聞社
来季大リーグに挑戦する日ハム・大谷 (C)朝日新聞社

 “日本のベーブ・ルース”がメジャーにやってくる──。大谷翔平が今季終了後にポスティングシステムを通じてMLBに挑戦する意向というニュースは、9月13日中に米国にも知れ渡った。今オフ最大の注目株になることは確実のスター候補だけに、一気に話題が沸騰したことは言うまでもない。

 13日にヤンキース対レイズ戦が行われたシティフィールドでも、話題の中心になったのはやはり“オータニ”。ヤンキースのジョー・ジラルディ監督にも大谷に関する質問が飛んだことは、すでに伝えられている通りだ。

「彼は間違いなく魅力的。まだしっかりと見てはいないが、報告は聞いている。『投手、DHの両方が務まるか』と聞かれたら、可能性はあると言う。登板前日にプレーすることへの不安はあるが、彼がDHになるなら、ロースターのスポットに余裕ができる。6人ローテーションも容易になるだろう。おかげでこれまでと違う戦術が可能になるんだ」

 起用法、戦術にまで話が及んだことからも明らかな通り、ジラルディも“二刀流”に興味を惹かれていることは明白だ。また、ニューヨークの地元記者が大谷情報を求め、普段からヤンキースを取材している日本人記者に盛んに近づく光景も頻繁に見られた。筆者もアプローチを受けたひとりであり、米国、ドミニカ共和国、プエルトリコの記者たちから様々な質問を受けた。

『大谷は、日本ではどのレベルのスーパースターなのか』、『二刀流へのこだわりは相当に深いのか』、『ヤンキースのファンではないのか』といったものから、『大谷のスペルはなぜOhtaniではなくOtaniなのか』というものまで。正直、日本で大谷を取材した経験のない筆者には答えられない質問ばかり。これだけ興味を持たれていることは話題性の高さの証明に違いない。また、『どこに入団するのか』というダイレクトな質問も受けたが、それに対する答えを持っている関係者など存在しないのだろう。

 ニューヨークポスト紙は9月13日付でヤンキース、ドジャース、マリナーズ、ジャイアンツ、レンジャーズといった大都市球団、あるいはこれまで日本人選手と関係が深かったチームを獲得候補として挙げていた。一方、米Yahooはドジャース、カブス、パドレス、アストロズの名前も出している。ただ、これらにも確固たる根拠があるとは考え難い。

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