一般的に、中学受験の準備が始まるのは小学3年の2月から。そこから大手進学塾がカリキュラムをスタートさせます。年末から入塾テストも始まり、特に小学3年の家庭では塾選びに悩むもの。ところが、いざ塾に入ってみると、成績は思うように上がらず、宿題の山を前に親子でもめごとばかり。「こんなはずじゃなかった」と悩みを抱える家庭も多くあるようです。『AERA with Kids』秋号(朝日新聞出版)では、中学受験のための塾選び&活用法を「塾活」と名付け、そのコツを紹介しています。

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「多くの親子が塾の悩みを抱えて相談に来ますが『塾の選び方』や『活用の仕方』がうまくいってない例がほとんどです」

 こう話すのは、個別指導教室「SS-1」代表の小川大介先生です。なかでも、「塾を選ぶときの誤解に気づかなかったり、入ってからも塾の言うことにふりまわされたりしているケースが多い」と言います。いったいどのような誤解から塾生活の悩みに直面するのでしょうか。子どもの学力が伸びる3つの「塾活」について教えていただきました。

■塾選びと活用のコツとは?

<対策1 授業を体験>
「この塾に入りさえすればうちの子も……」そう夢を見て塾を決める親子はたくさんいます。しかし、学力のレベルが合っていない場合、授業についていけず、挫折から勉強嫌いになってしまうことも。また、塾の下の方のクラスにずっといるせいで自信が持てず、子どもや塾に対していらだちや焦りを感じるような悪循環に陥ってしまいます。

 そんな悪循環に陥らないために、まず塾の授業を体験し、学習内容のレベルや授業のスピードからついていけるかどうかを検討してから入塾するのがおすすめです。

「親が見学できる塾なら、ぜひ教室の雰囲気や先生の様子も見てみてください。子ども主体で考えたときに、授業の速さや内容に子どもの学力や体力がついていけるか。ここを見て『この塾なら子どもが無理なく勉強できそうだ』と判断できれば、入塾後のギャップに悩まずにすみます」(小川先生)

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AERA dot.編集部
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