巨人・畠世周(左)とDeNA・筒香嘉智 (c)朝日新聞社
巨人・畠世周(左)とDeNA・筒香嘉智 (c)朝日新聞社

 夏の甲子園で幾多のアーチが飛び交った8月。プロ野球でも相変わらずの熱戦が繰り広げられた。その中で最も活躍した男は誰か? 今回は8月のセ・リーグ月間MVPを予想してみた。

【セ・リーグ投手部門】
畠世周(巨人

 8月の4試合で3勝0敗、防御率2.08。この夏、一気に頭角を現したドラフト2位ルーキー、畠世周(巨人)の受賞を期待したい。

 近大福山高から近大を経てプロ入り。アマチュア時代に決して大きな注目を集めていたわけではなく、入団後も右ひじ手術の影響で春季キャンプは3軍スタート。だが、186センチの長身から繰り出される直球を武器に2軍で結果を残し、7月6日の広島戦(マツダ)でプロデビュー。7月の3試合は1勝1敗、防御率5.19だったが、8月2日のヤクルト戦(神宮)で6回7安打3失点の内容でプロ2勝目を挙げると、9日の阪神戦(東京ドーム)は5回6安打2失点。そして20日のDeNA戦(東京ドーム)で8回3安打1失点の好投で勝ち投手となり、続く27日の阪神戦(東京ドーム)でも7回1安打無失点、11奪三振の快投を披露した。

 目立つのは奪三振率の高さ。球持ちのいいストレートにカーブ、スライダー、チェンジアップ、そしてフォークを交え、8月の4試合で計26イニングを投げて31奪三振をマーク。奪三振率11.01は、最多奪三振のタイトルを争うメッセンジャー(阪神)やマイコラス、菅野智之(ともに巨人)よりも高い。

 ほかには、マイコラス(巨人)が5試合で4勝1敗、防御率1.46の好成績を収めて有力候補。リリーフでは、又吉克樹(中日)が13試合に登板して2勝0敗8ホールド、計16回1/3イニングを投げて5安打無失点17奪三振の防御率0.00を誇った。

 ルーキー右腕の月間MVP受賞はあるのだろうか。

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