ミャンマーで導入された電子ビザが心配の種 <下川裕治のどこへと訊かれて> (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)
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ミャンマーで導入された電子ビザが心配の種 <下川裕治のどこへと訊かれて>

連載「どこへと訊かれて」

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市内から空港までの乗り合いバンは5000チャット、約430円

市内から空港までの乗り合いバンは5000チャット、約430円

 さまざまな思いを抱く人々が行き交う空港や駅。バックパッカーの神様とも呼ばれる、旅行作家・下川裕治氏が、世界の空港や駅を通して見た国と人と時代。下川版「世界の空港・駅から」。第33回はミャンマーのマンダレー空港から。

*  *  *
 マンダレー空港は市内からかなりの距離がある。空港行き乗り合いバンは、乾燥した土地につくられた道を延々と走る。1時間半……。少し遠くにつくりすぎたのではないか、とつぶやきたくなる。

 ミャンマーに電子ビザが導入された。大使館のサイトにアクセスし、申請ファイルを埋めて送信し、50ドルの代金を払うと、ビザが送られてくる。それをプリントし、入国時に持参する。システムとしては整っていると思うが、ネックは航空券である。ミャンマー出入国の航空券をもっていることが条件なのだ。ミャンマーの国際空港はヤンゴンとマンダレーのふたつしかない。

 飛行機でヤンゴンに入った。しかし出国は陸路で隣国のタイに出るつもりだったから、航空券はない。そこで旅行代理店にダミーの航空券をつくってもらった。つまりは嘘チケットである。

 ヤンゴンに飛行機で到着し、ヤンゴンから飛行機で出国する。その形を整えてミャンマーに入った。しかしミャンマーでの仕事が手間どってしまった。陸路国境を通ってタイに出国する時間がなくなってしまった。しかたなく、インターネットをつなぎ、マンダレーからタイのバンコクに戻る航空券を買った。

 いったいどこまで記録されているのかがわからなかった。ヤンゴンで入国したとき、ヤンゴンから出国するという記録があれば、少々もめるかもしれなかった。

「どうしてマンダレーから出国するのか」

 うるさい出入国審査官なら訊いてくるかもしれなかった。

 マンダレー空港のイミグレーション。そっとパスポートと搭乗券を出す。すると瞬く間に出国スタンプが捺され、パスポートが戻ってきた。急に気分が大きくなる。


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