上記の選手の他にも、80年代に「ドカベン」の愛称で親しまれた香川伸行(南海)や吉永幸一郎(ダイエーなど)など、打撃のイメージが強い捕手は少なくないが、特殊な例として挙げたいのが外国人の3選手だ。62年に韓国から東映に入団し、19年間で209本塁打を記録した白仁天(登録上は日本人選手扱い)は、当初は捕手としての入団で、65年には捕手のレギュラーとして116試合に出場している。さらにイレギュラーなケースの捕手として、77年から3年間広島でプレーし、シーズン40本塁打も記録したエイドリアン・ギャレットは捕手として12試合の出場があり、89年から92年までロッテでプレーしたマイク・ディアズも、33本塁打を記録した90年には15試合、捕手として出場した。2人とも来日前に捕手の経験があり、当時の古葉竹識、金田正一両監督が機転を利かせた選手起用だった。