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夏の甲子園「ドラフト候補 」高校ナンバーワン外野手にスカウト陣が熱い視線

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西尾典文dot.

高校ナンバーワン外野手の呼び声高い横浜・増田珠選手(c)朝日新聞社

高校ナンバーワン外野手の呼び声高い横浜・増田珠選手(c)朝日新聞社

 台風5号の影響で順延され、8月8日に開幕する第99回全国高等学校野球選手権大会。清宮幸太郎(早稲田実)、安田尚憲(履正社)という高校球界を代表する二人のスラッガーがいずれも地方大会で姿を消したこともあり、主役不在の大会という声も聞こえるが、出場する選手のレベルは決して低いものではない。また昨年の今井達也(作新学院→西武)や堀瑞輝(広島新庄→日本ハム)のように、甲子園で大きく評価を上げる選手が出てくることも十分に考えられる。ここではそんなスター候補の選手たちを紹介するとともに、深紅の大優勝旗の行方についても展望する。

 投手、野手問わずプロのスカウト陣が最も熱い視線を送っているのが、高校ナンバーワン外野手の呼び声が高い増田珠(横浜・中堅手)だ。入学直後から名門横浜でレギュラーを任されており、昨年夏の甲子園でも2試合で4安打をマーク。今夏の神奈川大会では大会タイ記録となる5本塁打を放ち、パワーアップした姿を見せつけた。現在は4番を任されているが、スラッガーというよりも三拍子揃った万能タイプ。広角に打ち分ける技術、センターから見せる強肩、次の塁を果敢に狙う走塁はいずれも高校生ではトップクラスだ。欠点らしい欠点のない選手だけに、プロも安心して指名することができるタイプである。

 野手でもう一人、上位指名候補として注目を集めているのが中村奨成(広陵・捕手)だ。最大の武器は「小林誠司二世」とも言われるそのスローイング。軽快なフットワークと鋭い腕の振りから放たれるセカンド送球はベース付近でも全く勢いが落ちることはない。捕手でありながら俊足で、守備も走塁も素晴らしい。バッティングも確実性には課題が残るものの、広島大会の準決勝、決勝で2試合連続ホームランを放っており、上り調子なのも頼もしい限りだ。

 ほかにも、抜群の脚力を誇るリードオフマンの丸山和郁(前橋育英・中堅手)、鈴木萌斗(作新学院・中堅手)、長打力が魅力の植田拓(盛岡大付・中堅手)、西川愛也(花咲徳栄・左翼手)、三拍子揃ったプレーが光る伊藤康祐(中京大中京・中堅手)、西浦颯大(明徳義塾・右翼手)など外野手に好素材が多い。

 投手は現時点で間違いなくドラフト上位候補と呼べる選手こそ不在だが、素材としては楽しみな選手が揃った。特に春から夏にかけて大きな成長を見せたのが清水達也(花咲徳栄)、皆川喬涼(前橋育英)、山下輝(木更津総合)の三人だ。清水はリリーフでの登板が多いが、角度のあるストレートと140キロ近いカットボールのキレは抜群。皆川も体つきが一回り大きくなり、コンスタントに145キロを超えるようになってきた。そして山下は投手に専念したのは2年秋からだが、見違えるようにボールが力強くなった。大型サウスポーでありながら変化球を低めに集められる、まとまりがあるのも特長だ。


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