昨シーズン途中からキャプテンを務めた、ハンブルガーSV・酒井高徳(写真:Getty Images)
昨シーズン途中からキャプテンを務めた、ハンブルガーSV・酒井高徳(写真:Getty Images)

 日本代表のDFで、ハンブルガーSV(HSV)に所属する酒井高徳は、ドイツでプレーする日本人選手のなかで最も長いオフを与えられた選手となった。

 1部残留を決めた、昨シーズンの最終戦が行われたのが5月20日。昨シーズン終了後に代表での活動があった選手は、酒井を含めて7月15日からの合流で、2カ月近くチームを離れることになった。これは新たなシーズンに向け、十分な休養が必要だとHSVのギスドル監督が判断したからだった。

 ドイツへ戻る前に羽田空港で取材に応じた酒井は、素直にこう話した。

「昨シーズンはメンタル的にも肉体的にも疲弊したシーズンではあったので、しっかりとした充電期間がないと、『よし、また頑張ろう』となれない状態ではありました。おかげでしっかりと充電できたと思うし、休みがあったとはいえ自主トレはきちんとしていましたから。全く心配していません」

 2012年にドイツへ主戦場を移してからは、遅くとも7月の頭には日本でのオフを終えてドイツに渡る生活を続けていた。例年より長い時間を過ごせたこのオフには、久しぶりに家族と日本の海へ出かけることもできたという。

 昨シーズンのHSVは激動のシーズンだった。9月末にラバディア前監督が解任され、11月にギスドル新監督が就任し、酒井は日本人として初めてブンデスリーガのトップリーグのチームでキャプテンを務めた。今季もキャプテンを任されるかどうかは現時点では未定だが、左腕にキャプテンマークがあるかどうかは関係ないと酒井は考えている。

「仮にキャプテンじゃなかったとしても、どういう声をかけたり、どういうプレーが必要なのかというのは、昨シーズンの1年間でわかりました。今シーズンはキャプテンではなかったとしても、自分が引っ張ってやっていきたいなと思います。うちはポテンシャルのあるチームだと思うので、それを引き出せるように、いろいろな選手とコミュニケーションをとれるようにやっていきたいです」

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