インプラントを長持ちさせるにはどうすればいい?(※写真はイメージ)
インプラントを長持ちさせるにはどうすればいい?(※写真はイメージ)

 失った歯を補う方法には、入れ歯やブリッジ、インプラントなどがあり、どの治療を選べばいいか迷うところ。そこで、週刊朝日MOOK「いい歯医者2017 誰も教えてくれなかった歯科の選び方」が、実際に現場で活躍する歯科医に、インプラントについての素朴なギモンを尋ねてみた。

【Q:インプラントを長持ちさせるにはどうすればいい?】

A:インプラント周囲炎を予防することが重要です

 インプラントが使えなくなってしまう主な原因は、「インプラント周囲炎」です。インプラントとインプラント周囲の粘膜の間から細菌が侵入し、炎症が起きて、インプラントを支えている骨がなくなります。進行すると、インプラントが抜け落ちてしまうこともあります。

 インプラント周囲炎になると、たとえ抜け落ちなくても、感染を除去するための大変な治療を受ける必要があります。

 感染予防には、毎日の歯みがきが大切。特に人工歯と歯肉の境目を念入りに清掃しましょう。歯科医院での定期的なメインテナンスも欠かせません。

【Q:メインテナンスのための通院はどれくらいの頻度ですればいい?】

A:3カ月に1回程度の通院が理想的です

 どんなにていねいに口腔清掃をしていても、自分では汚れを取ることができない部分があります。そこで必要になるのが、3カ月に1回程度の歯科医院でのクリーニングです。人工歯の「上部構造」だけを外して、周囲の状態を確認したり、清掃したりする場合もあります。見た目は天然歯と変わらないとはいえ、インプラントには歯根膜がないため、細菌が侵入しないように、より注意して清掃しなければならないのです。

「インプラント周囲炎」は、自覚症状がないまま進行することが多くあります。定期的な通院によって、異変を早く見つけられれば、インプラントを失わずにすむことも少なくないのです。

【Q:インプラントを入れた部分の粘膜が赤くなってきた】

A:インプラント周囲の粘膜が炎症を起こしているかも

 インプラントを埋入して数日は粘膜が赤く腫れて、痛みがあります。1週間以上続いて軽減しない場合は、細菌の感染が考えられるので、歯科医院を受診しましょう。

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