若い夫婦に比べ、熟年夫婦が離婚する場合、我慢してきた時間が長く、それぞれの言い分があり、互いの財産も多くなっているため、離婚はすんなりとはいかず、もめる。それでも別居ではなく離婚を言い出すのは、次に進むための理由があることがほとんどだという。例えば、次のパートナーがいたり、財産を分ける必要が出てきたなどがその理由に多い。

「だからこそ揉めない離婚には、手順とやり方があります。特に松居さんのように、頑張ってきたという自負が大きい人ほど、そこを評価せずに、いきなり離婚を突きつけることになれば、相手への怒りが大きくなる。時間をかけて相手の気持ちを納めて勧めるべきだったのです」(AERA dot.編集部・金城珠代)