映画批評サイトのレビューを見れば、木村の演技に関して「殺陣に圧倒された」「普段のシーンではいつものキムタクだけど、バトルシーンに入ると途端にスイッチが入ってすごかった」など、アクションシーンに目を向ける声が多かったようだ。

「SMAP解散後、イメージが急降下していますが、解散は木村さんのせいではありません。仕事の内容もスタンスもずっと変わっていない。『無限の住人』も振るわなかったようですが、三池崇史監督は当たりはずれが大きい監督。しかも原作モノの映像化は結構はずしてしまうことが多い印象です。映画を見たファンの中からは『無駄な映像が多い』という話もあり、木村さん1人ではどうすることもできなかったことがうかがえます」(前出の女性誌記者)

 今回の映画を見たあるファンからは、「不死身の体のせいで、斬られて痛みを感じても死ねない『無限の住人』の主人公・万次が、批判に対しては沈黙を守りながら積極的に活動を続けている、いまのキムタクに重なって泣けてきた」という声も聞かれた。

 制作費の多さから、興収収入でペイできないのではないかという部分が強調され“爆死”などと表現されているが、作品の出来という意味では、SNSなどの口コミ評価は決して悪くない。「Yahoo!映画レビュー」でも、3800件近くの評価がある中で、3.76(6月20日現在)という点数は、けっして悪くない。ちなみに同じくキムタク主演の『SPACE BATTLESHIP ヤマト』、『武士の一分』、『HERO』などと比べると、もっとも高い数字となっている。

 今回の元メンバー退所報道についても、「自分は役者として地に足を着け、歯を食いしばっていくだけ」(6月19日付スポーツニッポン)と話しているとの報道もあったが、斬られ続けてもこの逆境に打ち勝ってほしいものだ。(ライター・黒崎さとし)