韓国が置かれている状況は日本より厳しい。現在は2015年のアジアカップで準優勝に導いたシュティーリケ監督が解任され、国内で後任の人選が進められているようだ。またウズベキスタンがプレーオフに回った場合でも、もし日本が戦うことになれば、タフなホーム&アウェーになることは間違いない。日本代表はザッケローニ元監督が率いたブラジルワールドカップの3次予選でウズベキスタンとホーム&アウェーを戦っているが、アウェーで1−1の引き分け、ホームで0−1と敗れている。ホームはすでに突破を決めた状況での試合だったが、相性が良い相手とはいえない。

 そして大陸間プレーオフを戦う北中米カリブ海(CONCACAF)はメキシコが首位を走り、コスタリカが2位で追う展開。アメリカが3位、パナマが4位で続く。まだ4試合を残しており、5位のホンジュラス、6位のトリニダード・トバゴを含め、全てのチームに3位以内での突破の可能性が残されているが、現時点の見込みとしてはアメリカ、パナマ、ホンジュラスのいずれかが大陸間プレーオフへ回ってくる可能性がかなり高い。

 大陸間プレーオフは今年の11月に行われ、ある意味で注目度はワールドカップ本大会に匹敵する。それはそれで貴重な経験になるかもしれないが、敗退に終わった時の失望はとてつもなく大きい。また苦難の末に本大会を勝ち取ったとしても、本来は欧州遠征に使えるはずの貴重な11月を予選で使ってしまうことにもなる。まずは残りの2試合で勝ち点3以上を勝ち取り、本大会にストレートインすることを考えるべきだが、最悪のケースも心の片隅には入れておきたい。

 準備期間は限られるが、すでにオーストラリア戦、さらにアウェーのサウジアラビア戦に向けた戦いは始まっている。オーストラリアは前回の2015年アジアカップ王者として6月17日から開幕するコンフェデレーションズカップに参加する。日本サッカー協会スタッフはもちろん、メディアやサポーターも対戦相手の試合をチェックし、イメージアップを進め、語り合うことも大一番に向けた準備と言えるだろう。(文・河治良幸)