試合運びの面で言えば、やはり先手を奪うことだ。連敗中の13試合中、先制したのは3試合のみ。序盤3回を終えた時点でリードしていたのは2試合のみで、序盤3回の得失点を見ると13試合で9得点33失点。早いイニングに先制点を奪われて試合の主導権を渡せば、それだけ勝利が遠くなるのは目に見えている。誰もが思い付く正攻法であるが、連敗脱出のためには、序盤に先制して、スコア的にも精神的にも有利な状態で試合を運ぶことだ。

 まずは目の前の試合に“1つ”勝たなければ始まらない。チーム編成の問題や世代交代の失敗などは単なる言い訳に過ぎない。シーズンが終わってからの話だ。今いる選手が、どれだけ必死に戦えるか。単純に、まずは声を出すことから。凡退すれば悔しさを露わにすればいい。負ければ泣いたっていい。他の多くの競技同様に、野球もメンタルスポーツである。まずは感情をむき出しにした“熱量”が必要になる。