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ヤクルト・山田哲人の不調は“四球禍”が原因だった?

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ヤクルト・山田哲人選手 (c)朝日新聞社

ヤクルト・山田哲人選手 (c)朝日新聞社

 果たして浮上の兆しは見えたのか。ヤクルトの山田哲人が、開幕から34試合目、5月11日の広島戦(神宮)で4打数4安打2打点1盗塁の大暴れ。今季初の猛打賞、固め打ちで今季初のお立ち台。「迷うことなく自分のスイングができた。調子も上がってきている」。不振に喘いでいた2年連続トリプルスリー男が復活を宣言した。

 高卒7年目、24歳で迎えた今季は、開幕戦で2安打をマークして3戦目には今季1号本塁打を放ったが、以降はなかなか調子が上がらずに開幕10試合を終えた時点で打率.237と低迷。さらに4月26日から5月2日にかけては26打席無安打というふがいなさで、打率を1割9分台にまで下げた。ようやく5月に入って徐々に調子を上げ始め、5月5日、6日と2日連続でアーチを架けた後、5月11日の4安打爆発で打率を.220から一気に.246にまで上げた。しかし、翌日からの2試合は7打数1安打と波に乗れず。まだしばらくは、悩みながらの打席が続きそうだ。

 今季の不調の原因は、一つではないだろう。WBC参戦のために普段とは異なる調整を強いられ、その中でメジャー投手陣の動くボールへの対応、さらに疲労などの影響で打撃フォームのズレが指摘されている。だが、もともと打ちだしたら止まらない爆発力が一方で好不調の波があるタイプの打者である。問題は、シーズンの4分の1が過ぎても、なかなか波に乗ることができない点である。そしてそこには“四球禍”が少なからず関係していると考えられる。

 改めて今季の山田の成績を見る。過去2年とかけ離れた数字が並ぶ中で唯一、数字を伸ばしているのが四球の数で、ここまでの32四球はリーグトップ。昨季もリーグトップの97四球を記録している山田だが、今季の36試合32四球ペースを1シーズン143試合に換算すると127四球。これは王貞治(1974年158四球、1966年142四球、1965年138四球、1967年130四球)、金本知憲(2001年128四球)に次ぐ、歴代6位の数字である。

 特効薬は実戦での爆発に限る。だが、多くの四球によって波に乗るキッカケが淘汰されている。調子のいい時は気にならないが、結果が欲しい中でボール球が続くと、どうしても欲求不満が高まる。大打者と呼ばれる選手の誰もが通る道ではあるが、現在の山田も“試練のとき”を迎えていると言える。

 この試練を、果たして山田は乗り越えることができるか。山田本人の技術、肉体、精神すべて状態を上げるとともに、単純に復調のチャンスを増やす意味での「四球減」のためには山田の後ろを打つ雄平、もしくはバレンティンの働きも重要になってくる。まずは5月。「チームも僕自身も上げていくのでよろしくお願いします」と語った山田の言葉を信じよう。


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