5分以上の遅延で発行する遅延証明書の発行状況<1位~19位>
5分以上の遅延で発行する遅延証明書の発行状況<1位~19位>
5分以上の遅延で発行する遅延証明書の発行状況<25位~48位>
5分以上の遅延で発行する遅延証明書の発行状況<25位~48位>

 楽しかったゴールデンウイークが終わり、「さあ、これから仕事、頑張るぞ」という朝、通勤ラッシュの上、電車が遅延となれば、やる気もなえてしまう。

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 だが、都内のひどい路線では朝、電車がほとんど定時通りに来ない上、車内はぎゅうぎゅう詰めの揚げ句、10分以上も遅れて駅に到着なんてこともザラだ。

 小田急線で通勤する世田谷区在住の40代会社員はこういう。

「午前8~9時のラッシュ時、電車が時間通りに到着したことがない。必ず途中、どこかの駅で停まって時間調整し、会社の最寄り駅に着くのは、ひどい時で10分以上、遅れたこともあります。『過密ダイヤのため、運転間隔を調整中』という言い訳がましいアナウンスが流れますが、そんなダイヤなら最初から組むなと言いたい」

 東急田園都市線、半蔵門線で都内まで通う30代男性もこう訴える。

「2年ほど利用していますが、平日朝に時間通りに電車が来た記憶がありません。混雑もかなりのもので、車内の窓ガラスが割れてさらに遅れたことが何度もあります。引っ越しも検討したいのですが、社宅住まいで数年以内に地方への異動が決まっているので我慢して乗っています」

 そんな一方で毎朝、大体時間通りに来るし、乗っても本やタブレットを取り出して情報収集にあてられるほどの混雑で済む路線もある。都営大江戸線で通勤する30代の女性はこう話す。

「遅れはほとんどなく、発車時刻より早く到着していることさえ、あります。時間帯によっては座れるので楽です」

 首都圏のラッシュ事情にはかなりのばらつきがあるようだ。では、どんな路線がどれだけ時間通りに来ないのか。

 国土交通省が2016年に公開した「東京圏における今後の都市鉄道のあり方について(案)」という調査の中に「5分以上の遅延で発行する遅延証明書の発行状況について」と題した統計資料がある。これは首都圏の11の鉄道会社による51路線の中で、2013年11月の平日20日間における遅延証明書の発行状況をとりまとめたものだ。

 これを遅延が多い上位17路線を順に並べてみると、以下のようになった。左から順位・路線名・遅延証明書が出た日数・割合の順になっている。

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