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「パリ協定」は実現可能? 具体的戦略のない日本に対し世界は…

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青森県東通村にある風力発電。青森県は風力発電設備容量が全国一 (c)朝日新聞社

青森県東通村にある風力発電。青森県は風力発電設備容量が全国一 (c)朝日新聞社

石井徹先生/朝日新聞編集委員。地球温暖化や自然エネルギーを中心に、国内外の環境問題について取材・執筆を行う(撮影/写真部長谷川唯)

石井徹先生/朝日新聞編集委員。地球温暖化や自然エネルギーを中心に、国内外の環境問題について取材・執筆を行う(撮影/写真部長谷川唯)

 地球温暖化問題はエネルギー問題でもある。私たちは、暮らしやエネルギーをどう変えていくべきだろう? 毎月話題になったニュースを子ども向けにやさしく解説してくれている、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』に掲載された、朝日新聞編集委員の石井徹先生の解説を紹介しよう。

■温暖化を防ぐ大きな柱は二つのエネルギー

 パリ協定は「温室効果ガス排出を今世紀後半までに実質ゼロにする」という目標を掲げている。冷暖房にも、調理用にも、交通手段にも、石炭や石油、天然ガスなどの化石燃料をほとんど使わない社会は、本当に可能なのか。

 日本は、2050年の80%削減を目指しているが、具体的な戦略はない。ただ、大きな柱が、徹底的な省エネルギーと自然エネルギーの最大限の利用なのは間違いない。原発も発電時にCO2を排出しないが、東京電力福島第一原発事故以降は反対が強いため、再稼働や建て替え、新設は見通せない。

 国際環境NGOのWWFジャパンが描く50年の一つのシナリオはこうだ。「ゼロエネルギー住宅や電気自動車などの急速な普及によってエネルギー消費量を半分にする」「太陽光や風力など自然エネルギーによる電気で電力需要の100%をまかなう」「樹木などによるバイオマス(※注)や、余った電気からつくる水素を貯蔵して、冷暖房や輸送用の燃料として使う」

 石器時代が終わったのは、石がなくなったからではない。もっといい道具を使い始めたからだ。石油や石炭がなくならなくても、化石燃料時代を終わらせることはできるはずだ。

※注)生物から得られるエネルギー源で、トウモロコシなどが原料となるバイオエタノール、木くずなどの木質燃料、生ゴミからつくるバイオガスなどがある。


<地球にやさしい自然エネルギー>
太陽の光や熱、風、水の流れる力、地球の内部にある熱(地熱)などを利用した自然エネルギーは、CO2をほとんど出さないエネルギーなんだ。

(1)太陽光発電
太陽電池(ソーラーパネル)という装置で、太陽の光をエネルギーに変える発電方法。家やビル、学校の屋根など、どこでも設置できる。悪天候時や夜間は発電できない。


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