このクリスタルパレス戦は、テスト的な意味合いが強かったように思う。中2日で迎えるアトレティコとのチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝セカンドレグに向け、ローテーションを組んだことも戦術変更の引き金になったのだろう。

 ただ、岡崎としては大きなジレンマであることに違いない。

 プレッシングサッカーが思うように機能しなかったアトレティコとのファーストレグを受け、シェイクスピア監督が再び戦術変更に踏み切る可能性はゼロではない。重心を低い場所に置く「慎重策」に転じるなら、プレッシングサッカーの中心的存在である岡崎は先発から外れるだろう。

 セカンドレグでも、ヴァーディーと岡崎の2トップで従来のプレッシングサッカーを貫くのか。あるいは、ヴァーディーを1トップに置いた「4―1―4―1」で中盤を厚くするのか。アルジェリア代表FWのイスラム・スリマニが鼠径部のけがで万全ではなく、ウジョアもコンディションが良くないだけに、いずれかの策でアトレティコとの大一番に臨むことになりそうだ。

 もちろん、岡崎が先発出場すれば──。レスターのストロングポイントであるプレッシングサッカーで、試合巧者のアトレティコに挑むことになる。(文・田嶋コウスケ)