石川：君の質問か！（笑）。だって、いまの若い編集さんって「FAX送ります」って言っても全部メールで送ってくるし、原稿もできたらデータで欲しそうな雰囲気出してくるし。でもって「原稿なくしたら訴訟だ！」みたいなことがたまにあるじゃないですか。だから、みなさんデータにしましょう。

――デジタルにしない理由は？

石川：（紙に）絵を描くのが好きなんですよね。最近、めまいがひどくて連載をお休みしているんですけど、こんなに「机に向かわず、絵も描かない」という時期は、物心がついてから初めてなんです。どうやって毎日を過ごそうかと、イライラせずに楽しんでみようかなと思っているところです。

――「惑わない星」の今後の展開を、差し支えない範囲で教えていただけないでしょうか。

石川：え～と……いま考え中なんですけど、ひとまずあらかたの説明は2巻までで終われたと思うので、ここからお話が動いていけばいいなと思いつつ、物理と宇宙を楽しく描ければなと思っています。これから太陽が出てくるので、そこからどう回していこうかなという感じです。もう少しお待ちいただければ、連載を再開できると思います。その前に総合診療に行ってきます。

岩田：想像もつかないような展開になっていくのでは（笑）。今後もがんばってください！

（構成・岡本直里）

＜プロフィール＞
岩田健太郎（いわた・けんたろう）
1997年島根医科大学卒業。2004～09年亀田総合病院（千葉県）。08年～神戸大学大学院医学系研究科・医学部微生物感染症学講座感染治療学分野教授、神戸大学都市安全研究センター感染症リスクコミュニケーション分野教授。米国内科専門医など。近著に『ワクチンは怖くない』（光文社）など

石川雅之（いしかわ・まさゆき）
代表作は、『カタリベ』『週刊石川雅之』『人斬り龍馬』『もやしもん』『純潔のマリア』など。『もやしもん』で、2008年第12回手塚治虫文化賞マンガ大賞、第32回講談社漫画賞一般部門、平成20年度醤油文化賞などを受賞。最新刊『惑わない星』第2巻（講談社）も絶賛発売中