カルテットで主演をつとめた松たか子 (c)朝日新聞社
カルテットで主演をつとめた松たか子 (c)朝日新聞社

 松たか子主演の火曜ドラマ「カルテット」(TBS系)の最終話が3月21日に放送され、その平均視聴率が9.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことがわかった。

 カルテットは「Mother」や「最高の離婚」などのヒット作を手掛けた脚本家・坂元裕二氏によるオリジナル作品。ある日カラオケボックスで“偶然”に出会った巻真紀(まき・まき/松たか子)、世吹すずめ(満島ひかり)、家森諭高(高橋一生)、別府司(松田龍平)の4人。弦楽器奏者の4人はカルテットを組み、軽井沢で共同生活を送りながら弦楽四重奏をすることになる。しかし、4人の出会いは実は偶然ではなく、さらに生活していくうちにそれぞれの秘密が明らかになり……というラブサスペンス。

 最終話では、他人の戸籍を買い、身分証を不正に取得した罪などから出頭していた真紀が、裁判を終えて執行猶予つきの身となり、ひとりで暮らし始めていた。一方、軽井沢に残っていたすずめ、諭高、司の3人は、週刊誌で報じられる真紀の姿を目にして彼女を探しに出かける。再会した4人は再びカルテットを組むが……という展開だった。

 これまでドラマでは、4人の過去に加えて、4人それぞれの片思いや、真紀が虐待されていた父親を殺したのでは、という"疑惑"も描かれていたが、最終話はそれらに対し、何かを示唆するようなセリフはあるものの、はっきりとした答えを出さないまま終わりを迎えた。なんとも"グレー"な終わり方だった。

 これに対して、ネット上ではさまざまな反応があったが、「人生、白黒つく事ばっかりじゃない。グレーでも生きてていいんだな~と思わせてくれた優しいドラマでした」「誰がくっつくでもなく夢のような終わり方」「相手を大切に思うからこそ、グレーのままで迎えたラストが、この物語に一番ふさわしい」など、その多くは好意的なもの。視聴者にとっては納得のラストだったようだ。

 その一方、終盤の演奏会のシーンでは、キャップを目深に被り、客席に座る「謎の女性」がシンガー・ソングライターの椎名林檎(38)ではないかと、ネット上で盛り上がった。彼女は、松たか子らが出演者が歌う主題歌「おとなの掟」の作詞・作曲を担当している。