野球やサッカー、水泳……。真剣にスポーツに打ち込む小学生に、親のフォローは欠かせません。『AERA with Kids春号』(朝日新聞出版)では、そんなスポーツ・キッズのママたちの悩みに、元プロテニスプレーヤーの杉本愛さんのお母さま、杉山芙沙子さんと、サッカー元日本代表選手で、現在横浜F・マリノスのアンバサダーを務める波戸康広さんが対談形式で答えてくれています。ここでは、スポーツ・キッズのママたちからもっとも多く聞かれた、三つの悩みに対するお二人のアドバイスをご紹介しましょう。

【お悩み その1】
先日、小学1年生のときからずっと好きで続けてきた野球を『やめたい』と言い出しました。親としては、ここまで続けてきたのにもったいない、という気持ちもあります(小5男子の母)

波戸:まずは「理由はどんなこと?」「どうしてそう思うの?」と問いかけてあげたいですね。会話を重ねることで、なにか見えることがあるはずです。親としてあせる気持ちもわかりますが、まずは落ち着いて話を聞いてあげてほしいですね。

杉山:実は私も一度だけ、愛に「テニスをやめたい」と言われたことがあります。そこで「愛はテニスをやり切ったの?」と質問したら「全然やり切ってない」と即答されました。「なら、やり切ってみたら?」と提案したんです。

これからの人生、何をするにしても結果が出ないから、嫌になったからやめるでは困りますよね。どんな小さなことでも「やり切る」人生にしなくては。お稽古事でも「やり切り感」は大切。たとえば水泳なら「25メートル泳げるようになるまで」など、目標を設定するといいでしょう。同じ「やめる」でも、目標をクリアすることで「ここまでやり切ったからOK」と達成感を持ってやめることができます。

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AERA dot.編集部
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