その松山のライバルとなるのが予選ラウンドを同組でプレーするヘンリック・ステンソン(スウェーデン)だ。アメリカでの拠点を大会の舞台となるオーランドにかまえているだけでなく、この大会では昨年が3位タイ、15年が単独2位、14年5位タイと得意としている。そして、前週のバルスパー選手権(フロリダ州インニスブルック・リゾート)でも7位タイとトップ10入りした。連覇を狙うジェイソン・デイ(豪)、ロリー・マキロイ(北アイルランド)らとともに優勝候補に名を連ねており、初日から松山とどんなプレーを見せるのか見逃せない。

 本大会では優勝するとパーマー本人から祝福を受けることができたが、今年からその光景もなくなる。しかし期間中は、パーマー愛用のゴルフカートが、生前にプレーヤーたちを見届けてきた16番ティー後ろに展示されることが決まった。この世を去っても今なお存在感を放ち続けるパーマー。そして、そんなパーマーを心に抱きながらプレーする松山に、勝利の女神は微笑むのだろうか。(文・田村一人)