中国化が進む香港で“香港”が生き残っている場所 <下川裕治のどこへと訊かれて> (2/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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中国化が進む香港で“香港”が生き残っている場所 <下川裕治のどこへと訊かれて>

連載「どこへと訊かれて」

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 こうしてほかの空港の遅れを吸収してしまうのだ。そこでの職員の動きはスマートだった。

 先日、香港国際空港からバスで広州に向かった。第2ターミナルの1階にバスの発券所があるのだが、そこへ行くと、数カ所の窓口から声がかかる。「広州」「珠海」……。なかには窓口から出てきて手を引くおばさんもいる。ひとつの窓口に向かったが、そこは発券窓口ではない代理店だった。そこのおばさんに連れられ、発券窓口に向かった。

「もうここは中国か」

 僕を連れていって手数料をもらう。中国の駅の客引きと基本構造は同じだった。中国行きのバスは、中国の会社が運営しているのだろう。

 香港の人たちにやらせたら、こんな面倒なことはしない。わかりやすい窓口をいくつかつくるだろう。

 香港が中国に返還されて今年で20年になる。香港の街は中国化が進んでいるが、香港国際空港には、香港が生き残っている。

下川裕治(しもかわ・ゆうじ)
1954年生まれ。アジアや沖縄を中心に著書多数。ネット配信の連載は「クリックディープ旅」(隔週)、「たそがれ色のオデッセイ」(毎週)、「東南アジア全鉄道走破の旅」(隔週)、「タビノート」(毎月)など


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下川裕治

下川裕治(しもかわ・ゆうじ)/1954年生まれ。アジアや沖縄を中心に著書多数。ネット配信の連載は「クリックディープ旅」(隔週)、「たそがれ色のオデッセイ」(毎週)、「東南アジア全鉄道走破の旅」(隔週)、「タビノート」(毎月)など

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