NBAの全選手の約25%は外国人であり、ルオル・デン(ロサンゼルス・レイカーズ)、ソーン・メーカー(ミルウォーキー・バックス)という2人のスーダン出身選手も属している(注/2人の出身地は2011年に独立し南スーダンに。スーダンは大統領令の米入国禁止7カ国に該当するが、南スーダンは該当しない)。現状、この2人の出入国は問題なさそうとのこと。だからといって、選手や職員の家族などまで含め、今後もNBAに無関係とは言い切れない。

 そして、外国人選手を数多く抱えているのはNBAだけではない。世界のベストプレーヤー、世界中のファンが集まることが売り物の1つになっている米メジャースポーツでは、入国制限、旅行禁止令は他人事で終わらない可能性もある。

 まもなく第4回ワールドベースボール・クラシックが開幕というタイミングも象徴的なのだろう。野球の世界大会の場において、風雲児トランプの政権と改革はどんな形で話題になっていくのか。今後、大統領、ならびにその政策について公に発言するアスリート、現役選手が一気に増えても驚くべきではあるまい。(文・杉浦大介)